基軸能力の概要−意識

意識とは、分類にあるように「感知」「知覚」のほかに、自立的な心の働きがあるか、自覚しているかなどの意味も含みます。
自立的な心の働きとは、眠っておらず、目覚めているかどうかという意味です。

感知
 言葉的な意味であれば、感じ取る事、気づく事になります。
 実際のゲームでそのままの意味で使用されます。感知という能力値を数値化するゲームもあれば、別の能力を代用しているものもあります。
 多くのゲームで「感知判定」という、気がつくかどうか、感じるかどうかの判定がありますが、中にはそれを文章化していないゲームも存在するようです。
 後述の知覚と似ている部分もありますが、この感知は本当に「感じるか、気づくか」というものであり、気づいたものを認識できるかどうかという能力ではありません。
つまり、目の前に「目の前に動く生物が居る」というのは知覚の範囲であり、感知は「目の前に何かある」の段階で留まるという事です。その動く生物というのは何であるかは知識の範囲になります。
現実的な思考の流れを見ると、人は『感知→知覚→知識』というのを無意識的に行い、知識で該当がない場合は、記憶から情報を引き出す作業を意識的に行い、該当がない、思い出す事ができない場合は類似する情報で情報保管を行う感じでしょうか。

 それはおいておくとして、実際のゲームの中で使用される感知は、知覚まで内包したものや知識まで内包したものの二種類あるようです。
知恵の概要で説明したような危険性を回避するのであれば、感知の結果は感知の段階でとどめておく方が良いかもしれません。

 ゲームで表現するとなれば、感知の能力は知覚・知識の能力値を参照した物を基準にした方が良いかもしれません。
つまり、感知判定は同時に知覚判定と知識判定も内包させてしまうということです。その場合は、感知判定とは別に識別判定を行うのは道理でなくなりますが、、、、
それが好ましくないのであれば、感知の能力は知覚の能力値を参照した物で留めておくのも手段のひとつと言えます。
つまり、「机の上に四角い物体が置いてある」とまでにしておき、四角い物体が「本であるか箱であるか、それとも別のものであるか」の識別は、また別の判定になると言う事です。

 TRPGでは切り離せない重要な能力の一つなだけに、非常に取り扱いが難しい能力ともいえるでしょう。
知覚
 言葉的な意味は知性によって知り悟ること。知性の意味は、物事を考え、理解し、判断する能力。
ここでの意味は、感知(感覚)によって得られた素材を整理・統一して、新しい認識を形成する精神のはたらきでしょう。
内容に関しては感知の項目で述べたとおりです。ですので、もう少し詳しく述べていきたいと思います。

 感知で述べた知覚では、「目の前に動く生物が居る」と言う風に説明しましたが、それが「猫」であるか「モンスター」であるかまで知覚で判別できるでしょう。
実際「モンスター」と言う表現ではなく「敵対的な」「中立的な」「友好的な」という有効度と、「人型」「虫型」「猫型」「無形型」という大まかな形状でしょう。有効度に関しては、形状次第で判別できないと思われます。
つまり、猫形であるのはわかるが、どの種類の猫なのか。犬型であるのはわかるが、柴田犬か日本狼なのか。という、具体的な情報は知覚の段階ではわからないということです。

 ゲーム的に言えば、相手の能力値や特性までは知りえないということになります。
 ゲームシステムの中には、ジャンル別にモンスターが掲載されているのもありますので、知覚判定に成功した場合、そのジャンル名を告知するのも手段の一つでしょう。

ゲームの中で表現するとなれば、感知で述べたように知覚と抱き合わせて行う方が好ましいと言えます。判定を細分化することにより、ゲームシステムは高度化することができますが、それは実際に運用する立場の人間にとっては手間でしかありません。
コンピューターゲームあたりで行うのであれば、自動化させてユーザーの手間を無くす事もできるのですが、、、、、
個人的な意見を言えば、感知と一緒にしてしまうのがユーザーにとってもフレンドリーと思われます。