ADLSの消費電力

 現在、太陽発電によって発電された電力使用としては、ADSLのみがメインになっており、それ以外の機器としては外付けのDVDドライブだけとなっています。外付けドライブにいたっては、使用する時に電源を入れるため、ほとんど使用することがありません。実質、ADSLのみ使用していることとなります。

今回は、このADSLの消費電力の効率化を考えてみました。
NEC製でACアダプタの規格を見ると、12V1Aとありました。つまり、12Wの消費電力となります。

現在の使用状況を図解にすると

こんな感じです。

インバーターでバッテリーからの電力を交流に変換し、それをACアダプタで直流12Vに変換している事になります。
ちなみに、インバーターの電力損失は90%と高性能です。高いでが、インバーター自身を動作させる為の消費電力と言う物もあります。

ACアダプタの電力損失がどの程度の物か不明ですが、おそらく60〜80%の間だと思われます。
ここまで考えると、まず効率化を図る上で
DC→AC→DC
という作業ではなく、DC→DCと変換した方が、効率よく電力を消費できる計算となります。

消費電力12Wの製品を動かす為に、16W+インバーターの動作電力(1Wくらい?)で17W
つまり+5Wほど余分に電力を消費している計算になります。
24時間連続運転で計算すると、月72円(3.6kw)ほど余分な電力を消費していることになります。

そこで、以下の回路を考えてみました。

発信するので、下流+側に忘れずコンデンサを。上流側のコンデンサはなくてもOKです。

レギュレーターは、低ドロップタイプの「LM2940CT−12」を使うのが効果的かと

秋月なら、コンデンサを含めて100円でこのあたりの部品は購入できます。
3端子レギュレータ(低ドロップタイプ) 12V 1A

今回、私は他の物も一緒に購入する関係で千石電商を利用しました。
別々に買うと、代引き手数料+送料分を余計に支払う必要があって、逆に高くつきそうだったので。
コンデンサは、低ESR電解コンデンサ 16V 470μF 1CUTWRZ471Mを購入。
100μFで十分かなと思ったんですけど、在庫が無かった関係で、こちらに。もうちょっと低い奴もあったんですけど、10個1セット売りだったたので、他の製品用に利用する事も考えてこちらにしました。

レギュレーターを使用するということで、熱処理をどうするかなと思ってます。
12.6V1Aの電力の時、それを12V1Aに変換しますが、差分である0.6V1Aは熱に変換されるからです。
電源元のバッテリーは高くて13V程度だと思われるので、多くても1Wくらい熱変換される形です。
この位であれば、ヒートシンクは必要ないかなぁと思わなくもない所。

制作費は、個人で所有している在庫も使用するため、具体的な金額は出せませんが、概算でいうなら300円前後。
しっかりした見栄えのよい物(熱処理も含めて)となると、500円を越えるかなと言う感じです。

ナショナルセミコンダクタージャパン 低ドロップ三端子レギュレータ LM2940CT−12
158円 X 1
東信工業 低ESR電解コンデンサ 16V 470μF 1CUTWRZ471M
32円 X 10

一日平均8時間で計算した場合、月の損失電力料金は24円前後。
元を取る為には、約1年近く継続して使用する必要がありますが、まぁ1年で元が取れるのであれば現状の動作よりも回路を組んでも悪くはないかなと思われ。