中国のレアアース輸出制限は失敗

(下書きの中で埋もれていたので公開です(作成は結構前))

なぜ失敗か? 及びレアアースの代替技術がなぜ研究されるか?

ポイント1:レアアースが導入される背景
レアアースレアメタル共に、産業界で重要視される背景は「原材料が安価である」と言う理由からです。
元々ゴミだった物、また原材料の高い物に置き換わる材料を探し、各方面で研究された結果が現状なのです。
前に使用されていた金属名は詳しくは分かりませんが、伝導性の高い製品となれば「金」あたりでしょう。

現在も導電性と言う側面で使用されている金属で有名なのが「銅」です。
送電線等にも使用されます。これが導電性の悪い、、、つまり、内部抵抗の高い材料を使用した場合、距離に対して電力の損失が発生してしまいます。
この損失量は日本全土の送電網でいえば、原発の発電量を超えるという話もあります。*1

導電性が高くなれば、当然その分の経済メリットもあります。一度の流せる電力量が増えるわけですから、導線の径をその分少なくすることが可能になり、区間当たりの材料費が安くなる等です。

そして送電網で研究されているとしては、超電導があります。(他にも無線もありますが、、、)
無接点充電も分類すればこれらの技術に入ってもよいかもしれません。
送電網はそのまま使用しますが、スマートグリットも、全体からみれば送電損失の低減に一役になります。

以上のように、大前提として「コスト」があり、「コスト低減」の結果選択されたのが現状である事が伺えます。
代替技術の研究は、当然の流れなのです。

コストが安い原料を買えるのに、わざわざ高い材料を原料にした技術なんて、研究者が居ても研究費を出す会社はないですし、スポンサーがつくはずが無いのは馬鹿でも分かりますよね。
ですが、コストが高い原料の代替として、コストが安い材料を原料にした技術の研究であれば、研究者がいなくても原価を削減する為に研究費を出したい、研究したいと言う会社は少なくはなく、スポンサーもパテントの獲得*2が見越せ独占したいという欲があるでしょうから、当然スポンスしたいと思うわけです。

ポイント2:共同研究の欠陥問題
現在、代替材料が無い状況で市場価格をコントロールしているのが中国です。市場供給率が95%という数値を叩きだしているから出来る芸当と言えます。
しかし、ポイント1での代替材料の研究背景の一つとして「中国に依存しない」と言う側面もあります。

これは、安価な代替品が市場に登場する又は登場する発表があった瞬間に、価格が暴落します。
中国としては当然、その様な研究そのものを「コントロールしたい」と考えるわけです。日本に対して「共同研究」を持ちかけているのがその背景として考えられます。

*1:詳細は調べてみないと分かりませんが、本日は議題ではないので省略します

*2:技術特許