ネオソケット エコ

電解コンデンサーの蓄電により、燃費効率を10%以上アップ。
それだけでなく、電気関連製品(オーディオ)などの精度を向上させるという製品らしいですが、効果の方はかなり疑問でしかありません。

向上した燃費値のデータは公表されているようですが、ちょっと信じられないです。
もう少し試験状況の情報の公開や、実際の実地時、燃費の算出方法など言及してくれれば信憑性が高いのですが。
もしこれで燃費が本当に向上するなら、いまの仕事場に普及させますし、ハイブリットカーにはとても効果の期待できる製品ではないでしょうか。
類似品として「ランマル」というのもあるようです。(どっちが真似したのか不明ですけど)

電解コンデンサ、蓄電とあるところから電源としての用途なのではないだろうかと予測しています。(電気二重層コンデンサではないの?)
用途としては補助バッテリーみたいなもの?

正直なことを言えば、あの大きさでの蓄電能力には疑問あり。
値段的な事を言えば、フロントにソーラーパネルを置いて、バッテリーを充電すると言う奴と対して変らないからそっちを買った方が効果的じゃないかなぁ。

さて、真面目に考察してみます。

1.燃費向上
車がどういう風に動作しているのか不明な部分もあるので、予測も踏まえてコメントをすると
バッテリーからの電圧が低下すれば、その分電力を補充しようとエンジンの回転数が上がる。
負荷が大きくなればなるほど電圧が低下するので、低下分を補おうとしてエンジンの回転数が上がる。
エンジンの回転数が上がれば、エンジンからの発電能力も上昇することになります。
不足分の電力をエンジンの回転数を上げることで補っていると言うわけです。

もちろん、エンジンの回転数が上がれば消費する燃料も大きくなります。

つまり、電力の負荷を軽減する事によって、発電目的のエンジンの回転数上昇を意図的に押さえ、結果として消費する燃料を低減させる方法です。
確かに、一見は燃費が上昇したように見えます。実際はそうではなく、燃料を余計に消費させる原因を改善させたに過ぎません。

疑問点は2点

1.「ネオソケットエコ」にそれだけの蓄電能力があるのか?
2.蓄えられる電力の出所は、やっぱりバッテリーやエンジンではないのか?

特に2の疑問は大きいです。燃費上昇の秘密として、バッテリーの放電を抑える能力があり、放電されたバッテリーの放電分を実はネオソケットエコが蓄えてて、効率よく電力運用が可能になっている。などの理由があるならまだ話はわかるんですが。

此処からが予測ですが、バッテリーの電圧が12.2V*1まで低下(負荷が大きくなり、一時的に電圧低下するのも含む)すると、エンジンの回転数が500*2ほど上昇するが、12.3V*3まで低下した段階でコンデンサの方の電圧が高くなるので、コンデンサの電力が消費され、蓄えられた電力が低下すると電圧も下がり、バッテリー又はエンジンから電力を蓄える。蓄えると電圧が上昇して再び電力を供給。というループを延々と繰り返す。
電圧の変化はたぶん

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こんな感じになるんだと思います。コンデンサの能力である13.0V*4の電圧を保障すると言う事です。
自動車のコンピューターの精度がどの程度か不明ですが、この山切り波形に反応をするなら、電圧が下がった時にエンジンの回転数が上がり、電圧が上がった時に回転数が下がりという動作を繰り返すと思われ。
エンジンからの音が、ウィ―――――――ンと一定ではなく、ウィンウィンウィンつー感じの音を出し、タコメーターの波形も上がったり下がったりするかと。

車のエアコンをつけるとエンジンの回転数が上がる仕様を、こいつで食い止めるって事です。本当に回転数が上がるのを軽減するのかどうかは不明ですが。

問題は、このやり方だと電力の使用量が増加しても、エンジンからの発電量が増えないのでバッテリーの電力は低下し続けると思われ、「バッテリーの寿命アップ」には繋がらない気がしますが、その事は後述します。

・エンジンのパワーアップ
さっぱりわかりません。何を根拠にパワーアップと言ってるんでしょう?

・エンジン始動性の向上
不明。エンジン始動に必要な電流は結構高かったと記憶してるので、コンデンサに蓄えられている電力では焼け石に水だと思われ。
コンデンサの性能次第と言った所でしょうか。

・バッテリーの寿命アップ
バッテリーが放電電力をコンデンサに蓄え、バッテリーへ電力を補充する事で放電量を軽減すると言う側面のみで言うなら、バッテリーの寿命がアップすると言ってよいと思われます。
しかし、上記の「燃費」のような動作を行う場合は逆にバッテリーの電圧低下を促進つーか加速させるので、その両方の点から見てなお「バッテリーの寿命アップ」と宣言して良い物かどうかは非常に疑問に思います。

追記すると、自動車用のバッテリーの放電量はかなり高いと思っていたりします。

・ライト、オーディオなどの電気系統の性能アップ
不明。何を持って性能アップといってるんでしょうか? 寿命が付きかけたバッテリーを使用しており、使用されているライトやオーディオの性能を引き出すために必要な電力が不足している状況を想定しているのでしょうか?
ノイズフィルターの効果があるとか?(一般整流ダイオードを使用しているとか?)

・排ガスのクリーン化
エンジンの回転数が抑えられればその分燃費も上昇し、本来消費するはずの燃料の燃焼分が軽減される事からのコメントでしょうか?
もしそうなら、それはちょっと違うんじゃないと思われ。
「クリーン」と言う言葉を使うなら、ガソリン1mlあたりで発生する排ガスのCO2とかが減らない誇大広告でしょう。

・静電気のバチバチも軽減
さっぱり。



・結論
ぶっちゃけ、怪しすぎる製品です。
色々燃費が向上する理由も上記のように考えてみましたが、上記の理由の場合はこれって燃費が向上するとはおこがましくて言えない。

むしろ、フロントパネルにソーラー充電器を設置し、できるだけバッテリーの放電を抑えたりして満充電の状態に持っていったほうが効果が期待できます。
または、バンパーのフォグランプを取外して代わりにファンを設置し風力発電するとか(昇圧回路を組み込む必要はありそうだけど)

*1:数値は適当

*2:数値は適当

*3:数値は適当

*4:数値は適当