円高で武田が馬鹿を言う(3/3)

円高による一般企業さんの影響として考えられる可能性

1.商品の納入先が国内のメーカーの場合
 海外からの部品調達率を上げる事で損失を抑える。
2.部品の製造場所が国内の場合
 部品の納入先が無いので倒産する。
3.部品の納入先が海外の場合
 円高になった分だけ単価が上がるので、取引先が赤字になるか、製造元が値段を下げる(利益減)ケースになる。又は取引先が1の対応をとり、取引先が無くなる。

こんな所でしょう。

簡単にいえば、製造・加工等を行っている中小企業が倒産するってことです。
倒産が嫌なら、工場又は企業ごと海外に移転するって手もありますが。

施工業者は生き残るかな。

ともかく、企業の下請け、孫請けといった企業は大打撃でしょう。
とうぜん、派遣は切られるわけです。

家庭負担「2500円/月」減の為に、職を失うわけですね。
職を失うのと2500円/月減、どっちがいいですか?と言う選択になるわけです。

職を失わなくても、給料が減る方も多いでしょう。

結果として、行き過ぎた円高は貧富の差を激しくするだけです。
そして世の中の階級ってのは往々にしてピラミッドを形成しているわけで、、、

そして「庶民」ってのは、主にピラミッドの下層に住む人達のことですから、、、結果として庶民の生活を圧迫する結果となりますよねぇ。


消費が落ち込めば、武田主張全貌にあった「円高利益のある業者」も、庶民も対象とした製品を作って売っている場合は販売数が減ります。
結果として、上層階級向けの一部のエリートさん向け製品を作っている業者さんのみ生き残れると言う図式になるわけですね〜


でも円高の現実はこれ(かなり大雑把です)


国外調達率の増加するので、その分国内で行っていた加工費は減るのは当然ですよね。
加工工程の一部を輸入品に代替するので、当然そこにいた人は要らなくなるので人件費は安くなります。
国内調達原価も、対応前は増えている形となるのは、取引先の国内製造分の製造量減少に伴う単価増加分を見越したものです。
国内製造品の単価が高くなったので、海外の安い製品にシフトする流れとなり、輸入調達がその分増加する形となります。

で、諸々調整して国内販売分は円高前と同じ価格で揃えてきます。

メーカーは国内で作った製品を輸出するわけですから、材料は安く仕入れる事は出来ても、出来上がった物は高くなってしまいますので、その分利益を減らして円高前程度と同じくらいの利益になるように調整するわけです。

最悪は、生産拠点を国外から完全に退去して海外に移転し、物を輸入するわけです。
といいますか、現実はすでにそうなっている事を理解していない武田さんですが(苦笑)


以上、色々書かせて頂きましたが、武田邦彦は根拠ある数値を出して客観的に認められた手法による分析を行ってから、「円高がよい」云々を主張しなければいけない立場にあるにかかわらず、一切その様なものが無いってのはどういう事よ?

と言う文句と、雇用状態が維持されていなければ、いくら物価が安くなっても意味はないので、円高が庶民にやさしいと言う事は決してない。と言うのが今回の主眼です。