太陽光発電は儲かるのか?

記事:太陽光発電は儲かる、みずほコーポレート銀行が50億円を投資

記事:太陽光発電屋根貸す・・・益田市
記事:富山市が民間業者に太陽光発電用「屋根貸し」


他にも記事を見るとひとつわかるのですが
1.パネルを作る側は儲からない
2.パネルを使う側は儲かるようだ。
という点ですね。
1については中国がバカみたいにパネルを作りまくった影響です。

ただし、パネルを使う側として留意しておくべき点は、パネルの劣化です

シャープ製太陽光パネル、「出力低下なし」お墨付き−欧最大の研究機関が評価

シャープは同社製の太陽光パネルに「PID」と呼ばれる産業用太陽電池特有の出力低下現象が起きないと欧州最大の研究機関に認められた。
フラウンホーファー研究機構(本部=独ミュンヘン)が欧州、北米、中国、韓国メーカーなどの太陽電池モジュール13製品を評価した。
欧州ではPID現象による太陽光パネルの出力低下が相次ぎ、品質問題として注目されている。
PID現象が発生しなかったのは4製品だけ。
これまでに京セラ、ドイツの最大手Qセルズも現象が起きなかったと公表している。

詳細 2012/7/20
http://www.asahi.com/digital/nikkanko/NKK201207200019.html

(参照元の記事が消されていたので全文掲載)


劣化のリスクや故障のリスクを無視すると儲かるのかもしれませんね。まぁ、

太陽光発電ネットワークの出している資料によればパワコン含めて故障率は三割を超えるようです。
記事:メンテナンスフリーではない太陽光発電への賢い対処
(2010年)

無視するリスクの方が高いですがw

儲かるってことは当然、その分電力会社が損をするわけですから、その損失分を補てんする必要があります。
ピークシフトするわけではないので、発電所の数が減るわけでもありません。
となると、発電量当たりの単価が上がるわけです。
結果、名古屋鶏様のブログでもコメントしましたが、太陽光が普及すれば電気代が上がります。
記事:電気料金はどこまで上がるのか 買い取り制度開始で家庭・企業の負担増

この辺りがエコではなくエゴと呼ばれる所以ですねェ。
まぁ、単価が上がれば上がるほど太陽光発電を導入するメリット(費用対効果)が上がるわけで、これって悪循環
あまりあがると工場は今度は電気代の安い海外に逃げちゃいますし
(その意味では中国はもうないでしょう。撤退時に資産を全部おいていかなければならないように、中国は法律改正しやがったので)


こんなバカな状況を推奨している経済産業省環境省はいったい何を考えているんでしょうかね?



閑話休題
調べていたら気になるのがあったので。
記事:太陽光でLED街路灯 男鹿市の9企業が共同開発
気になるのは完全独立電源方式なのか、商用連結方式なのか。
商用連結方式であればなんですが、完全独立電源方式であればかなりコストパフォーマンスの高い製品です。

理由は、前者の場合は配線工事が必要となり、土木工事の範囲が広がります。
場合によっては電源のために電源盤やキュービクルの設置が必要となり、製品単価の十倍以上の値段が付くからです。
ですが独立の場合は配線工事が要らない。つまり、電気の来ていない場所に容易に街灯を設置することが可能となるわけです。基本、基礎部分も含めて穴を掘って埋めるだけですから、部品は工場で作って組み立てて、現地に設置するという一基一時間程度で済むわけです。
気になるのは電源(バッテリー)の性能と寿命だけでしょう。
(使っているパネルの種類によってはパネルの清掃も必要かもしれませんが、余程埃の激しい場所以外では、雨などで汚れが簡単に落ちるように工夫されたメンテナンスフリーの物も多い。家庭の屋根に取り付けられているのはいい例ですね)

有線だと送電ロスもありますしねぇ。
太陽光もLEDも基本は直流電源なので、バッテリー電源の電圧に合わせて制御回路を組めば、電圧変換損失は全体でも数%程度に抑えられるでしょう。唯一の損失は、バッテリーへの充電損失と取り出し時の損失くらいかな。や、これも相当馬鹿にならないくらい高いのはわかってるんですけどねw