外部審査に出てくる「観察事項」ってどうよ?

結論から
「観察事項は、居酒屋で親父が政治や世論に愚痴(語り)を言うのと同義である」


つまり、組織のEMSに対して、語りたい審査員が、審査員のISO像を押し付ける場所である。
※観察事項=一般観察事項とかそういう名称のやつ






結論の背景


事務局経験のある方ならご存知と思われます。
外部の審査の結果について、メジャー、マイナー、観察事項という評価項目があります。
メジャーとマイナーはぶっちゃければ、規格要求違反であり、観察事項は「このままだと規格要求違反になる」という物らしいです。

観察事項より
観察事項とはオブザベーションとほぼ同義であり、審査時の判定分類の1つ。事象としては要求事項は満たしているが、将来的に不適合となる可能性がある事象が検出された場合にこの判定が下されるケースが多い。



言い方を変えれば「今の段階では違反ではない」となります。


さっぱ意味不明


法律で置き換えてみましょう。
法的な届出を忘れていたら法令違反になります。
法的な届出の期限が迫っているなら、法令違反ではありません。
届出を忘れそうな物的証拠があったのでしょうか?
法定順守の状況を確認するチェック体制が無い為、担当者が変更し、業務引き継ぎが適正に行われない可能性がある。という理由でしょうか?
それでも、引き継ぎが適正に行われないなんて、どうしてわかるのか?(可能性がゼロではないが、ここで重要なのは危険性の有無の方)
というか人間工学に基づいた根拠でもあるのでしょうか?
(人間関係が悪いという証拠でもあるのか?w)




私の経験上、人間工学に基づいた指摘(観察事項)という、客観的証拠を審査員から提示された事はありません。


三者による客観的な審査の割には、指摘内容がISO規格という客観的基準に基づいていない・繋がっていない指摘ばかりで、指摘の内容について客観性がなく審査員の主観による指摘ばかりという印象です。


印象の背景には、クロージングミーティングで審査員による「観察事項について、対応するもしないも組織が決めるものである。前回の観察事項の結果は確認しない」という宣言がなされる事と、観察事項を無視しても、それ以後の監査で一度もマイナーメジャーになった事が無いからです。




以上をもっての結論となります。

オブザベーション(観察事項)参考
オブザベーション(観察事項)とは、マネジメントシステムの内部監査、第三者審査における不適合の結果の度合いの中でも最も軽微な指摘です。「マネジメントシステムの計画が存在し実施もしているが、こういう風にしたらもっとよくなる」などの提案的な内容を指摘するために使われます。マイナー不適合とメジャー不適合は、即是正の対象となるのに対し、オブザーベーション指摘事項は、採用するかどうかを組織が判断することができます。





まぁ、「有益な環境側面の抽出」(笑)とか書いている審査員を見れば、一目瞭然の結論ではありますけどね。






もう少しだけお題についてのコメントを。


 観察事項の本来の意味は、参照している内容の通りであり、そうでなければならないと判断しています。
しかし、現実には「観察事項」の意味と本質にそぐわないような「指摘事項」になっているのは、一重にISOの審査員の力量が不足しているのが原因と考えております。


この件については長くなりそうなので、別お題といたします。