内部監査の目的

監査要領を見てみます。

1.目的
当事業所のEMSは、ISO14001:2004の要求事項に適合し、適切に実施され、維持されている事を目的とし、この要領にて内部監査の責任と行動を定める。

ISOの為に作られた要領ですから、こんなものでしょう。年一回、当事業所の適用範囲全部門に対して実施されておりますが、はっきり申し上げればこの内部監査の効果を感じた事はありません。

それは当然かもしれません。
実施内容に関する監視・測定はPDCAサイクルの基本であり、そこで各部門の順守状況が観測されているからです。
実施されている監視・測定の記録を確認すれば、「適切に実施され、維持されている事」の要求は満たすことになります。

では、内部監査ではこの部分に関して、事務局審査等で確認すれば省略できる。と考えるか?

それとも

用意された手順書の内容を作業員が理解して(知って)おり、作業の手順はその内容通りに実施されている。
又は
用意された手順の内容を作業員が理解していないが、作業の手順はその内容通りに実施されている。

という部分や

監視・測定の記録に不備(虚実の記載)が無い。

部分まで確認する事が、内部監査では求められている。と考えるか?
(ここまで従来はやられていなかった)


講習会では後者まで求められていました。
経営層が内部監査という手段まで用いている以上、後者までやってほしいと思わない経営層はどれほどいるか?
この辺りは内部監査リーダーやサブリーダーが、「何の為に内部監査をするか?」という考え方や認識の仕方で変わってくるのかもしれません。

個人的な主張ですが、内部監査を受ける被監査部門の担当者も仕事がありますから、時間は有限と考えなければなりません。
サンプリングによる質問の最適化は必要ですが、「その部門にとって著しい環境側面」について事前に確認して置き
「著しい環境側面」に関する質問を中心にしていく事が、EMSの内部監査的には正解なんだろうなと思います。

EMSの内部監査とか、言ってて恥ずかしい&馬鹿らしい

ただ、正解を引き当て効果的な審査を実施することで、どのようなメリットがあるのかが疑問でありますが。